新型コロナウイルス感染症の予防に関するお知らせ

7月中旬以降、BA5株へのウイルス変異により新型コロナウイルス感染症は再び急激に拡大してきています。BA5株の感染力は、BA2株の1.4倍と強く、免疫が効きにくいとされ、新型コロナ感染既往があっても再感染しやすく、中和抗体の効果は低下します。

 

感染拡大に伴って厚労省は、保健所業務の重点化と社会経済活動維持を目的に、濃厚接触者の取り扱い変更を通知しました。従来の7日間から5日間に、濃厚接触者の待機期間は短縮し、また2日目、3日目の検査陰性が確認できればさらに早く待機解除となります。

 

進化を続ける新型コロナウイルスに対して、いまだmRNA タイプのワクチンは効果を有します。変異に対抗して予防効果を得るには3回以上の接種が望ましく、このたび特に高齢者、基礎疾患を有する方を対象に4回目ワクチン接種が行われています。なお治療に使われるラゲブリオやパピロキッドについては変わらぬ有効性が認められています。

 

基礎疾患のない5歳~11歳の新型コロナウイルス感染症症例の大多数は軽症ですが、けいれん、肺炎、クループ症候群、脱水症などの中等症・重症症例が増加していること、稀ですが心不全をきたしうる小児多系統炎症性症候群も報告されておりワクチン接種の意義はあると考えられています。5歳~11歳のワクチンはファイザー社で12歳以上の1/3の量であることもあり副反応は12歳以上と比較して頻度が少なく安全性に重大な懸念は現時点で認められていないと判断されています。

 

新型コロナウイルスは発症があきらかでない感染者からも伝播します。見えない病気の伝播経路を断つには予防策が有用です。
①手指衛生の実施、②定期的な換気、③場所と距離に応じたマスクの活用を行いながら、大人と子ども一緒に、社会全体でこのパンデミックを乗り越えていくことを願っています。
②、③については以下を参考ください。

 

  • 換気について
    • 窓の開放による換気の目安:30分に1回以上数分程度窓を全開にする。開放する窓は2方向が望ましく1方向しかない場合はドアを開けましょう。
    • 機械換気の目安:1人あたり毎時30m3 換気量を確保し必要換気量が足りない場合は1部屋当たりの人数を減らして調節しましょう。部屋の換気能力は竣工図等でご確認ください。
  •  
  • マスクの着用について
    • 就学児以上:夏は熱中症防止の観点から屋外ではマスク着用を外すことを推奨していますが、近距離で会話をするときはマスクを着用しましょう。屋内ではマスク着用を推奨しますが、人との距離が確保でき会話をほとんど行わない場合、マスクは不要です。
    • 高齢の方や基礎疾患のある人と会う時や病院に行くときはマスクをしましょう。
    • 2歳以上から就学前:他者との距離にかかわらずマスクの着用を一律には求めていません。保護者や周囲の大人が子どもの体調に十分注意したうえで着用しましょう。
    • 2歳未満の方はマスクの着用は推奨しません。
PAGE TOP